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登録日:2016/09/20(火) 19 19 07 更新日:2023/07/13 Thu 10 45 53NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ぷよぷよ アイルランド イギリス ウィザードリィ ケルト神話 スコットランド バンシー 妖精 幽霊 機動戦士ガンダムUC 死神? 泣き女 魔導物語 バンシーとはケルト神話を発祥とする妖精である。 アイルランドやイギリスのスコットランド地方に伝わる伝承に登場する。 ◆容姿 アイルランドでは美少女でスコットランドでは老婆と異なるものの、 死を予知するという点では共通する。 服装は緑色のドレスに灰色のマントを着けており、後述する理由から常に目は赤いという。 ◆由来 バンシーのbanは女、sheeは妖精という意味であり、つまり女の妖精という事になる。 ◆伝承 普段は姿を現さないが人の死が近づくと姿を現し、泣きながら家の周りを飛び回る。 その泣き方はすすり泣くような静かなものとも、飛ぶ鳥が落ちる程の大音響で叫ぶように泣くとも言われる。 通常は一人だけなのだが勇敢な人物や聖人の場合は別であり、複数の姿を現すこともあったという。 だが誰の家にでも姿を現すかと言われればそれは違い、純粋なケルト系の一族の家にしか現れない。 よく勘違いされるが彼女達が命を奪うのではなく、あくまで死を予知して亡くなる人が 冥土へ旅立つ事を想い、悲しんでいるだけなのだが姿を現せばその家の人が必ず死ぬ為、 あまり喜ばれない存在であることは確かだろう。 ちなみに同地域にはデュラハンという命を奪う妖精もいる。 なお、先述したように純粋なケルト系であれば姿を現すと書いたがそれは一族のものが故郷を 離れていた場合でも同じであり、その地へ駆けつけ、家族の死を伝えるとも言われている。 この事から家に憑くタイプの妖精とも言われており、家事を手伝うこともあるとされている。 よく伝承に伝わる妖精と交わると加護を与えるように彼女も例外ではなく、乳房を吸うと願いを叶えてくれるらしい。 処女のまま死んだ女性や子供を産んですぐに死んでしまった女性がバンシーになるといわれ、 日本の産女に少し似ている点がある。 ちなみにアイルランドに伝わる魔槍の英雄として有名なクー・フーリンの死を予知し、 鎧を洗いながら泣いていたという伝承もあるという。 ◆実在の「泣き女」 葬儀の時に雇われ、泣き声を上げる仕事または習慣。 古代エジプトから戦前の日本などまで世界各地でみられた。 このため、古代エジプトを描いた少女漫画や中国の時代ものドラマ等でも「泣き女」の語はたまに出てくる。 ……ケルト関係ないじゃん! と思われるだろうが、バンシー=「泣き女」を妖精化したものという側面があるようである。 そのため上記のように無関係な土地・人種の人間の泣き女も、バンシーの遠縁みたいなものとは言える。 ◆フィクションでの扱い そんな彼女だがその伝承からアンデッド系や幽霊系の敵として登場し、 声を武器にするモンスターになることが多い。 魔導物語やぷよぷよに登場するトリオ・ザ・バンシー等がその例である。 なろう系などの作品でもモンスター「泣き女」のルビがバンシーになっている事がある。 ライトノベル『お留守バンシー』(ダジャレ?)ではモンスターたちの暮らすお城のメイドやってる主人公がバンシー。 ヴァンガードでは妖精…というかゴースト扱いのクリティカルトリガー。見た目はゴスロリ幼女。 少女・幼女率が高いような気がする。 機動戦士ガンダムUCに登場する黒いユニコーンガンダムこと、バンシィの名前の由来である。 海外でもナルニア国物語に登場する白い魔女のモデルであり、原作版ハリー・ポッターとアズカバンの囚人にも 生徒が恐れる存在として登場している。(厳密にはボガートが化けた偽物だが) スーパーマンのヴィランとして、ケルト系の一族の女性が冥界に闇堕ちしてヴィラン化したシルバーバンシーがいる。やっぱり声で相手を攻撃する。 New52以降は主にスーパーガールの宿敵となり、ドラマ版「スーパーガール」にもバンシーの血を引く魔女の子孫として登場。 残念ながら骸骨顔で少女ではない。 X-MENでは超音波攻撃を使うヒーローがこのコードネームを名乗っている。 ヒーロー?はい男性ですが何か。 ▼追記・修正はバンシーがまだ家に現れてない方にお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 同種にデュラハンがいる。 -- 名無しさん (2016-09-21 08 28 11) きぃ -- 名無しさん (2016-09-21 09 51 10) リアルにも泣き女いるんだよな 葬式とかで雇われる -- 名無しさん (2016-09-21 11 04 20) このバンシーならさぁっ -- 御曹司 (2016-09-22 06 37 05) 日本神話の女神、ナキサワメ(泣沢女)も泣き女を神格化したものだと言われるな -- 名無しさん (2017-06-04 08 49 16) かぁ -- 名無しさん (2018-11-17 17 38 10) 一応メガテンシリーズでも中盤の入り口位の妖精として登場している -- 名無しさん (2020-06-24 22 28 32) 美少女のおっぱい吸うとかご褒美じゃん!と思ったらBBAの方のバンシーの伝承なのね… -- 名無しさん (2020-06-24 23 06 57) ↑ アイルランドのバンシーに期待しよう -- 名無しさん (2021-12-17 05 49 07) バーヴァン・シーとはちょっと違う……? -- 名無しさん (2022-05-30 16 51 55) ↑ちょっとというか、“sheeは妖精”を意味するのでバン・シーもバーヴァン・シーもケット・シーもリャナン・シーも全部違う。「アイルランドの妖精」という部分は一緒だけど -- 名無しさん (2022-05-30 17 09 26) 名前 コメント
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テスト
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セイバー: フェルグス・マック・ロイ ランサー: メイヴ コンラ レウィ オイフェ コルマク・マク・アルト オェングス アーチャー: ライダー: オシーン アサシン: バーサーカー: キャスター: エクストラ:
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ケルト神話系 妖精 歴史 Wikipedia 神官しか文字を持たず、口承で語り継がれてきたケルトの物語と文化は、いまだに謎が多く 土地によって様々に物語の形が変化していたり、キリスト教の布教により、彼らの伝承がキリスト教と融合したりしています。 比較的、純粋な形で残されているものが"島のケルト"と呼ばれる、アイルランド地方に伝わるものです。 同じくアイルランド・ケルト地方に伝わる装飾美術・伝統音楽も特徴的です。 伝統音楽では、全て耳から耳へ伝承され伝わってきたため同じ曲でもメロディーが沢山あり、反対に一つの曲でも曲名が様々だったりしますが、 彼らの音楽に日本の童謡が影響を受けているように、美しくもなつかしいようなメロディが沢山あります。 また、紀元前より彼らの信仰の柱であった『輪廻転生』を現す渦巻き模様のように、 終止形を用いず、始めに戻りループさせながら、別の曲へと続けて演奏を展開していく特徴があります。 日本とどこか似ている八百万の神々、流動的で霧のような幻想を生んでいるアイルランド、スコットランドのケルト地域を中心に 神話とその世界に関連するものをWikiでまとめてみることにしました。 徐々に作って行きますので、よろしくお願いします。 ☸サイト内検索☸ and or ☸参考文献☸ ✪ちくま文庫✪ ✪その他の出版✪ ✪事典類✪ 合計: - 今日: - 昨日: - トップページの合計: - ♣このページをお気に入りに追加する♣
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ドゥルイド (ドルイド) Druid ケルトの社会において大変強い権力を持っていた神官達の呼び名。 ドゥル=オーク イド=知恵 「オークの知恵」の意味、と言われている。 1000年以上に渡り存在し続けた。 神官であり、政治家であり、裁判官であり、詩人であり、魔術師でもあった彼らは 儀式、天文学、吟唱など、計り知れない膨大な知識を持ち、ケルトの知恵と文化を司っていた。 ドゥルイドになるには20年もの修練が必要だったとも言われており その教育を受けられるのは、主に身分のよい家柄だったようである。 彼らの教義の中での大きな主張は「人は死んでもまた生まれ変わることができる」という 輪廻転生論であり、これは渦巻き信仰とも通じているようである。 また生け贄に関しては特筆すべき習わしで、 罪人や動物などを使って、儀式で多くの生け贄をささげていた。 オークの木の宿り木を神聖なものとした。 その杖で触れた者を動物に変えてしまい元に戻せない事もあった、とも言い伝えられる。 魔法使マーリンや、指輪物語に出てくるイスタリ(ガンダルフなどの魔法使い)のイメージもドルイドと近い。 ドゥルイドには後に3つの階級に分かれ、一番上からfile(フィレ)⇒drui(ドルイ)⇒bird(バード)と言った。 関連項目 ケルト神話
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光の剣 Claidheamh Soluis Four treasure of the Tuatha De Danann ケルト神話に出てくる4種の神器の中の光の剣。ダーナ神族がアイルランドに来る時にもたらしたと言われている。 ♠魔の剣 Claiomh Solais(クラウ・ソラス、クレイヴ・ソリシュ) ひとふりでどんな敵にも打ち勝つヌァダ神の持つ剣。 ♣魔の槍 Brionac (ブリューナク) どんな敵でも貫く事ができるという光神ルーの持つ槍。 実際には槍ではなく投石機のようなものだったとの説もある。 ♦運命の石 Lia Fail(リア・ファル、リア・フェル) 戴冠石。 正しい王が上に乗れば叫び声をあげて予言をする。 アイルランドのミース(Meath)州のタラの丘にある石だという伝説もある。 アイルランドの王達は代々、戴冠石の上で戴冠を行ってきた。 ♥魔の大釜 Coire of the Dagda(ダグダの大釜) ダグダ神の持つ釜。他郷(アザーワールド)とつながっており、食べ物がどんどん出てきて中身が絶える事がない。癒す力もあり、死人を煮ると蘇るが、蘇った者は口が訊けなくなっているとも言われる。 この4種の神器はトランプの4つのマークの元になっている。 ♠=剣 ♣=槍 ♦=石 ♥=釜
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作品名:ディアルミドとグラーネの追跡 使用者:ディアルムド・ウア・ドゥヴネ(Diarmuid Ua Duibhne) 英表記:Gae Buidhe 別呼称:ガーボー(Ga-boi)、クランボ(Crann-boi)、黄槍、黄金の柄、黄の柄 ケルト神話・伝承のフェニアンサイクルで登場する武器。 マナナーン・マック・リールから授けられたとされる黄色の小槍。 ガ・ジャルグと共に登場しており、この槍につけられた傷は治らないとされているが、それがガ・ボーなのか、ガ・ジャルグなのか、それとも両方なのかは不明。 武器の詳細回復阻害能力? 関連項目同じくディアルムドが所有する武器 リンク 武器の詳細 回復阻害能力? 不治の傷を作る槍として説明されているこの能力が付与されているのがガ・ボーなのか、ガ・ジャルグなのか、それとも両方なのかは不明。 ブラフのアンガスからもらったモラルタを左腰に帯び―― 一太刀ですべてを倒す剣だ。 把 手の厚い二本の槍ガ-デルグとガ-ボーをとった―― これで傷ついた者は回復することが ない。 関連項目 同じくディアルムドが所有する武器 ガ・ジャルグ ベガルタ モラルタ リンク ガ・ジャルグ,ガ・ボー,モラルタ,ベガルタ/幻想の武器博物館
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王ミディールの愛人となった美女エーディンは、ミディールの妻ファムナッハの嫉妬を買い、魔法の杖で打たれて水たまりに変えられてしまう。 水たまりにされたエーディンはやがて毛虫へ、そして蝶へと姿を変える。
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作品名:『クアルンゲの牛捕り』、『アイフェの一人息子の最期』 使用者:クー・フーリン、スカアハの認めた英雄 別呼称:ガイ・ボルガ、ガエ・ボルガ、ゲ・ボルガ、ガイ・ブールガ、ゲ・ブルガ ケルト神話・伝承のアルスターサイクルで登場する武器。 英雄クー・フーリンの所有する魔法の槍とされる。 ただし、槍ではなく投擲法、術などの解釈もある。 海の怪物の骨から作られ、影の国の女王スカアハから使用者へ与えられた。 無数の鏃が飛び出し、刺されば傷口を増やす能力、水中でしか使えない制限を持つ。 また、多くの伝承に足を使って投げると伝えられている。 名前は「雷の投擲」、「蛇腹状の投げ槍」、「原槍」の意を持つ。 武器についての詳細無数の鏃が飛び出す能力 刺されば傷口を増やす能力 関連項目 関連タグ リンク 武器についての詳細 無数の鏃が飛び出す能力 八住利雄 『アイルランドの神話伝説〔I〕』(1929/1981)より ゲー・ボルグの使い方というのは次のようにするのだった。その槍はまず、足をもって敵に投げつけるのだった。そして投げつけられた槍は敵軍の中にはいっていく。するとその槍から無数の鏃がとび出して、敵軍の一人残らずにつき刺さるのであった。 井村君江 『ケルトの神話』(1983/1990)より ゲイ・ボルグの槍は、すごい重さで、敵の陣地に投げられると、無数の矢じりが飛び出して、敵軍をやっつけるという不思議な魔法の槍ですが、ク・ホリンは死ぬときまで、この槍を手に戦うことになります。 槍先から鏃が飛び出す。 無数の鏃が飛び出す(相手の傷を増やす場合は30と記載される伝承が多い) 刺されば傷口を増やす能力 八住利雄 『アイルランドの神話伝説〔I〕』(1929/1981)より 不思議な手練によって投げつけられた魔槍は、ファーディアが身につけていた鉄製のエプロンを突き破った。そしてファーディアの身体を守護していた磨石をも突き破った。魔槍ゲー・ボルグは、かくしてファーディアの身体の深くに突き刺さった。そしてそのあらゆる細胞の間隔へ、毒がまき散らされた。 井村君江 『ケルトの神話』(1983/1990)より 槍はあやまたず、鉄製の鎧を突き破り、ファーディアの身体に刺さってはじけ、中から出た三〇の矢じりはすべての細胞をひき裂いたのでした。 コットレル 『ヴィジュアル版 世界の神話百科』(1996原著/1999蔵持訳)より それは敵を突き刺した時点では単なる傷を負わせるだけだが、ひとたびその体内まで入ると、30もの棘(とげ)が開いて、敵の胃をずたずたにするのだった。 どの伝承にも30という数が出てくる。 体内から30の鏃、穂先が飛び出したりや傷が開いたり、毒などで細胞を殺すなどの伝承がある。どの伝承にも細胞を破壊する、内蔵をズタズタにするなどの内部損傷の説明がしてあり、外傷について触れている伝承が少ない。 関連項目 関連タグ アルスターサイクル ケルト神話・伝承 傷害悪化 悪性攻撃 槍 武器 水中限定 鏃 魔槍 リンク 幻想の武器博物館 ガイ・ボルガ
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登録日:2016/08/28 (日曜日) 22 47 00 更新日:2023/08/05 Sat 09 20 07NEW! 所要時間:約 16 分で読めます ▽タグ一覧 お前の血は何色だ だいたいこいつのせい アイルランド グラーニア ケルト悲恋物語 ケルト男児の天敵 ケルト神話 ディルムッドの真の敵 ディルムッド・オディナ ディルムッド絶対陥れるウーマン トラブルメーカー フィニアンサイクル 一人勝ち 地雷←むしろ追尾ミサイル 外道 姫 悪女 神話 美人 醜悪 駆け落ち ケルト神話におけるフィニアンサイクルの登場人物。 エリン(アイルランド)の上王コルマク・マッカートの娘。 グラーニャ、グローニャ、グラーネ、グラーニェとも呼ばれる。 ケルト神話でよく知られる若い男女と老いた男性の三角関係を描いた物語の中心人物として登場する。 グラーニアは当時のエリンで最も美しいと言われる程の年若い黒髪の美女で、内面についてもエリンの乙女達の中で教養、話し方、作法、どれをとっても一番とされています。 反面、奔放で我儘、気難しい一面も。 総合してみれば、短所もあるけど、それを補って余りあるくらい聡明で美しい姫君と言えるでしょう。 …………設定上はね。 しかし、実際の彼女はケルト神話の中でも屈指のトラブルメーカーであることは、「ディルムッドとグラーニア」の物語を知る人ならば周知の事実。 詳しいことは下記で。 逃避行までの大まかな経緯 ある時、フィアナ騎士団団長フィン・マックールは新しい花嫁を迎えることになり、その花嫁に選ばれたのがグラーニア姫でした。 しかし、姫はこの結婚には大いに不満を抱いていました。何故ならフィンは既に老齢に差し掛かっており、 若く美しいグラーニアとは歳が離れすぎていたのです。 なのでグラーニアは、 「どうして私があのような年老いた殿方と結婚しなければならないのかしら。その息子のオシーン様ならまだ分かるけれど」 といった具合にぶつくさ文句を言っていました。 なのでフィンがチラチラと度々視線を送ろうとも、当の本人は年上の花婿には見向きもしません。 やがてグラーニアは結婚の宴の席に招かれたフィアナ騎士達の面々について、隣に座っていたフィンのドルイド僧の一人に尋ねるのでした。 「あの隻眼の方はどなたかしら?」 「モーナ一族の長、ゴル・マックモーナです」 「あのお若い方はどなた?」 「オシーンの息子のオスカです」 「あの体つきが立派な方は?」 「俊足のキールタ・マックローナンです」 「その隣に居る黒い巻き毛の方はどなたかしら。優しく、ハンサムでとっても男らしいお顔立ち。それに話しぶりもなんてお優しいのでしょう。 うふふ、あの殿方の名前を教えて下さいな」 他の面子の反応とは明らかに差のある某コピペを彷彿とさせるような、この突然の捲くし立てっぷり。 この時点で早くも嫌な予感がすることを否めません。 そして、その殿方の名前がディルムッド・オディナであることを知ったグラーニアは、侍女に酒の入った杯を渡すと、 名指しで酒を飲ませたい相手を指定しフィンや上王など宴に集まったほとんどの者達を深い眠りにつかせてしまうのでした。 この時点で割とまずいことやってません? この姫様。 これからやることの下準備を終えたグラーニアは、早速行動に移ります。 しかし、姫君はディルムッドの元ではなく、何故かフィンの息子のオシーンの元へ行って彼を口説きにかかるのでした。 が、グラーニアの「自分と駆け落ちしてほしい」という願いは、オシーンの持つ「父の女を奪わない」という何ともピンポイントなゲッシュにより、 届くことはありませんでした。(ゲッシュの説明は後述) 姫はその返事を聞くと、それ以上彼にはこだわらず今度はディルムッドの元で同じように駆け落ちを迫ります。 そして、ディルムッドを愛するようになってしまった理由として、 「過去にあなたがハーリングの試合で味方が劣勢に陥る中、途中から試合に加わり見事な活躍でチームを勝利に導いたその姿に目も心も奪われたのです。 今日まで顔しか知りませんでしたが、今日の宴で名前を知ることが出来ました」 と述べました。 (これとは別に、「女蕩かしの名人」としてのディルムッドの伝承では彼には魔法の黒子が存在し、その黒子で女性を魅了してしまうという。 この黒子を見たことで、グラーニアは彼に愛するようになる) え、じゃあ何でオシーンに迫ったの? グラーニアのこの行動についてはよく分かっていないのか説明は多くありませんが、強いて挙げるなら本心を隠す為の行動だと言われています。(要は照れ隠し) エリン一の美人の言葉にはどんな男も胸が躍ってしまうもの。 それはディルムッド・オディナでも例外ではありませんでしたが、彼の忠義心は非常に厚く、 あえて冷たい顔で「主君の花嫁を、私は愛しません」とにべもなく断るのでした。 それから「フィンを愛さないのは不思議だ。誰よりもあなたに相応しい人なのに」や「フィンの手にかかれば、エリンに逃げ場などない」と言って、 何とか説得しようと試みますが、自身の愛を受け入れないディルムッドに業を煮やしたグラーニアはオシーンの時とは打って変わって強気に迫り、 遂に彼にゲッシュを課してしまいます。 「今夜中に私をこの場から連れ出すことをあなたのゲッシュとします。真の英雄ならば決して破れない誓い、これを守り抜けなければ、 一生不名誉の誹りを受けることになるでしょう。さあ、他の者が目を覚まさないうちに私をこの不幸な結婚の運命からお救いください」 ご丁寧にゲッシュを破った際の末路まで説明する手の込みよう、果たして一番不幸なのは一体誰なのか。 お前に逃げ場はないと宣告されているようで、ぶっちゃけ愛の告白というより最早ただの脅迫です。 さて、ここで一旦「ゲッシュ」の説明に移りたいと思います。 ゲッシュとは、ケルト神話の中のアイルランドの伝承で登場するケルトの戦士に課せられる誓約であり、禁制であり、緊縛であり、呪符でもある特別な代物です。 内容は持つ者によって様々ですが、ゲッシュを誓うこと課せられることで強力な加護を得られる反面、破れば運命を狂わせ命取りになったり、グラーニアの言う通り名誉の損失に関わったりします。 この時代に生きる戦士にとって名誉とは何よりも重んじられるものであり、例え自身や家族、親しい友人の命が秤にかけられようとも、 決して誇りの重みには勝てないのでした。 ※例1 フェルディア「クー・フーリンとは絶対戦わない!」 メイヴ「ではこの先、お前を臆病者と言い伝えよう。あと、クー・フーリンがお前の悪口言ってたぞ」 フェルディア「名誉には勝てなかったよ……」 ※例2 クー・フーリン「俺は犬は絶対食わないし、目下のものからの食事の誘いは断らないし、詩人の言うことは絶対に聞くぜ!」 メイヴ「じゃあ目下の者から犬料理に誘って食わせた後、詩人にお前のゲイボルグ没収するよう頼ませるね」 クー・フーリン「グワーッ!?」 メタなことを言うならば、ケルトの戦士たちをシナリオの都合で動かすためのガジェット、或いは彼らを死なせるための弱点、ということになりますか。 話は戻り、それでも何とか説得を試みるディルムッドでしたが、結局グラーニアは歩き去ってしまいました。 さてここで彼に残された選択肢は二つ。 A「ゲッシュを破り、死よりも酷い不名誉を背負う」 B「主君の花嫁と駆け落ちし、裏切りの汚名を負ってエリン中を敵に回す」 どっち選んでも割と詰んでませんかね、これ。 まあそれでも後者の方がほんの僅かに光明があるので普通ならBを選ぶのですが、忠義に厚いディルムッドは深く悩み、 眠りから免れ一部始終を見ていた友人達にこのことを相談するのでした。いやあ、これは苦労を背負い込むタイプですわ。 そして、仲間達の回答は以下の通り。 「君に責任はない。ゲッシュを守ることを優先した方がいい。だが、父の復讐は覚悟することだ」とオシーン。 「ゲッシュを破れば騎士としての名誉は失われる。姫と逃げるべきだ」とオスカ。 「あれではフィンの妻となってもまずいだけだ。だから早く逃げろ。誰だってそうする、俺だってそうする」とキールタ。 「姫と共に行けば君は死ぬことになる。だが、誇りを守ることこそが君の選ぶ道だ。姫と共に行くといい」と何かさらっと重大なことを口走るディアリン。 というかディアリンさんあなた、千里眼でそんな先のことが分かるならフィンにグラーニアを紹介した時にこうなることを予測出来なかったんですかね? まあ昔話にこういった突っ込みは野暮というもんですが。 ともあれ、仲間達の後押しを受けてディルムッドは涙ながらに親しい友人達に別れを告げ、裏口で待つグラーニアの元へと向かいます。 そこで「今戻れば誰にもこのことを知られずに済みます」と最後の説得を試みますが、グラーニアは断固として意志を曲げず、 ディルムッドもとうとう覚悟を決め、二人は夜の内にターラの王宮を後にするのでした。 以下、グラーニア様のアレな所業一覧 そもそも婚約に至るまでの経緯 ある日、フィン・マックールは朝早くから一人で芝生の上に座っていました。 後からやってきたオシーンとディアリンが一人でいる訳を聞くと、 「妻であるマニッサに先立たれてから寂しくて夜も眠れない。だから早く起きて一人でこうしている」 とフィンは言います。 そこで、ディアリンはフィアナ騎士団の団長であるフィンに最も相応しい相手としてグラーニア姫を挙げます。 まあカタログスペックだけなら上記の通り完璧ですから、話の上ではこの上ない相手と言えるでしょう。 話を聞いたフィンは「じゃあお前達で結婚の約束取り付けてきて。駄目だったらそれでいいから」と、まだグラーニアの顔も知らないので駄目元な感じで、2人の騎士を使いとしてターラの王宮に送り出すのでした。 それからしばらくして王宮に辿り着いた2人は、早速上王様にフィンとグラーニアの結婚の話を持ち出すのですが、当の上王はというと辟易とした様子で、 「娘との結婚の話は周辺の国の王侯貴族から何度も来ているが、娘は頑なに断り続けるせいでわしに恨みや非難が集中して辛い。 だから結婚の約束は娘と直接してくれ」 と言われたので二人はグラーニア姫の部屋まで直接赴くことになりました。 上王の話通りなら一筋縄にはいかない案件ですが、当の姫様の返答は意外や意外。 「お父様がその方を義理の息子に相応しいと思うなら、私の夫にも相応しいんじゃないかしら?」 と、かーなーり適当なご返事ながらも一応受け入れています。 こんな雑な返答をした理由として、よく考えもしなかったから(これは酷い)や、 ベルト作りに夢中になっていた(どっちにしろ酷い)というものが挙げられます。 この返答に満足した2人はこのことをフィンに伝える為、王宮を後にするのでした。 さて、月日は流れいよいよフィンとグラーニアの結婚式当日。 2人の結婚式はミコルタ(ターラの大宴会場)にて盛大な宴と共に大勢の客人によって祝われたのでした。 集まったのはエリンの貴族達やフィアナ騎士団の面々。いずれも花嫁と花婿を祝福しながら宴を楽しんでいます。 そんな風景を見渡しながら、グラーニアはぽつりと一言。 「――で、この宴なんなの?」 衝 撃 発 言。 自分が誰と添い遂げるかは勿論のこと、自分がこれから結婚するという事実は愚か、何故宴が催されているのかも知らないというまさかの展開。 幾ら何でもしょっぱなから飛ばし過ぎですよ、姫さん……。いや、ここは流石と言うべきか? グラーニアのこの発言には近くに座っていたフィンのドルイド僧も思わず「その発言はおかしい」とか言っちゃう有り様。 まあ、これから結婚する花嫁が口からこんな発言が出れば、当然の反応とも言えますが。 かくして、これから冒頭の逃避行までの経緯に繋がる訳ですが、何より恐ろしいのはこの出来事はこれから起こる惨劇(主にディルムッドのとって)の序章でしかないという点でしょう……。 「くぐれないなら、飛び越えればいいじゃない」 ゲッシュにより小門から王宮に出入り出来ないと言うディルムッドに対して放ったアントワネット的発言。 「真の英雄ならば槍を使って城門を飛び越えることが出来ると聞きました。あなたが騎士団で最も優秀な騎士であることは先刻承知済みです」 と言って歩き去っていく姿には、先程までの考え無しな姫様の姿は無く、若い騎士を陥れる強かな面が垣間見えます。 追手が怖くて泣きだす フィンが差し向けた追手の存在に気が付き恐怖のあまり泣き出すグラーニア。 ここだけ抜き出せば特に違和感のない反応ですが、経緯が経緯なだけに、どうにも納得いかないものが付き纏います。 あなたのすぐ傍に、あなたよりもこの状況に対して泣き出したい人がいるんじゃないですかね……。 一方の災難の渦中に巻き込まれている張本人はというと、義理の息子の危機に文字通り飛んできた愛神オインガスに対して 「どうかグラーニアだけをお連れください。私はこの場を自力で切り抜け、後を追います。もしも私が殺されるようなことがありましたら、 姫を父王の元へと返し、私を夫にしたことで姫の待遇を変えないよう、お伝えください」 と言ったという。イケメンすぎぃ! 「あなたの意気地はこの泥粒以下ねッ!」 一緒に駆け落ちはしてくれたものの、フィンに忠誠を示して一向に自分に手を出さないディルムッドに対して自身の脚に跳ねた泥水を指し示して放った言葉。 ディルムッドを陥れる時だけはやたらアグレッシブになるのはもう疑いようがないでしょう。今回もケルト男児の弱点を的確に突いてきています。 シャーヴァンの受難 フィンの追手から逃避行を続ける2人は、ドゥロスの森に辿り着きます。 その森にはシャーヴァンというダーナ神族の巨人がおり、森の木になるナナカマドの実を守っていました。 何故彼がそんなことをしているのかというと、ドゥロスの森のナナカマドの木は妖精郷から偶然もたらされた物であり、 実を食べれば老人がたちまち若者になれる程の力を持っていた為、人間の手に渡らないようダーナ神族がシャーヴァンを森の番人としたのです。 シャーヴァンは武器で傷付くことはなく、燃やされることも、溺れることもない非常に強大な存在だった為、フィアナ騎士団でもおいそれと手出しは出来ません。 そこでディルムッドはこの森を安住の地として選び、シャーヴァンと交渉してナナカマドの実に手を出さないことを条件に、この地にしばらく腰を落ち着けることとなりました。 さて、ここまで来てようやくディルムッドも一息つけることでしょう。 ――そう思った貴方。甘い、ナナカマドの実よりも甘い考えです。 何故なら理由は簡単、彼のすぐそばにはケルト神話屈指のトラブルメーカーことグラーニア姫が居るからです。 森に住み始めてからしばらくして、彼等の元にはモーナ一族の若者2人が訪れました。 その理由は、ディルムッドの首かドゥロスの森のナナカマドの実をフィンの元に持ち帰り、自分達の地位を復権させるとのことだったので、 2人は早速ディルムッドに勝負を挑むのですが、ものの見事に瞬殺されます。(死んでないけど) 2人纏めて若者を捕縛するディルムッドを見て、グラーニアは実は以前からナナカマドの実を食べたくて仕方なかったという気持ちをカミングアウト。 そして、「1人では無理でも、3人ならあの巨人に勝てるかもしれない」と付け加えます。どうやら彼女にはシャーヴァンに対しての罪悪感は微塵もないようです。 これに対して「この土地に居られるのはシャーヴァンの厚意があればこそ。もし約束を破るようなことがあれば、我等はこの安住の地を失うことになります」とディルムッドはド正論でグラーニアを諭します。 しかし、諦め切れない困ったお姫様は実を口にしなければ死んでしまうと言って、何故か急に死にそうになるのでした。思い込みの力ってすげー。 これにはディルムッドも困り果て、遂に実を手に入れることを決意します。 自分達も協力させてほしいと言う若者2人を「大した助けにはなるまい」とバッサリ切り捨て、シャーヴァンの元へと向かう苦労人。 そこで彼は勝手に実を取ることをよしとせず、最初は眠っている番人を起こして平和的に話し合いで解決しようとしましたが、 例え姫が死のうと自分には関係ないと断固として拒否されてしまいます。 やむを得ず力づくで実を手に入れることになってしまったディルムッドは、激しい戦いの末、不死身に近いシャーヴァンを 唯一倒すことの出来るシャーヴァン自身の持つ棍棒を奪い取り、巨人の頭部に叩き付けることで勝利を収めるのでした。 その後、グラーニアはナナカマドの実を気兼ねなく食べます。 どうやら彼女の中には、罪悪感は愚か自分達を匿ってくれた巨人の存在すら微塵も残っていなさそうです。 一方の気苦労が絶えない色男はというと、心身ともに疲れ果てた体で若者2人に指示して巨人の遺体を埋葬させ、 命を狙われた筈なのにナナカマドの実とダーナ神族の巨人を倒したという手柄を譲り渡し、彼等を送り返すのでした。 う~ん、同じ美形でも、どうしてこれだけ他人への配慮に差があるのか、何とも不思議なものです。 和解、そしてハッピーエンド……? 長い長い逃避行はフィンとの和解で幕を閉じ、ディルムッドとグラーニアは正式に夫婦と認められ、エリンの有力者達からは遠く離れた地に館を建てて、そこで暮らすことになりました。 夫婦は子宝に恵まれ、財産も増え、さあこれからは胃痛に悩まされることのない順風満帆で幸福な日々の幕開けだと思ったのも束の間、 「ねえディルムッド。私達、随分裕福になったと思うけど、他人と全く関わりがないのは如何なものかしら?」 そうは問屋が卸さないのがグラーニアクオリティ。また何か不穏なことを言い出しましたよ、この姫様。 グラーニアの言い分は「エリンで私の父に次いで有力な人物であるフィアナ騎士団のフィン・マックール様がこの館に一度も訪れていないのはおかしいと思うわ」とのことでした。 これに対し、「フィンとは和睦を結んだものの、それは冷たい和解だ。真の和睦とは言えない。だから我等はこうして遠い地に暮らしているんじゃないか」とディルムッドは至極もっともなことを言って妻を諭します。 何か既視感のある光景だな……。 しかし、そんなことを言われたくらいで引き下がるグラーニアではないことは、ここまで読んだ皆さんなら容易く予測出来ることでしょう。 一体何処からそんな自信が沸いてくるのかという調子で、グラーニアは更に言葉を重ねます。 「あれから時間も経っているから、きっと遺恨はなくなっている筈だわ。ここは盛大な宴を開いてフィン様をお招きし、昔の親愛を取り戻すことに 努めるべきではなくて?」 主従の信頼関係をぶち壊した張本人がそれを言うとは恐れいった。 ハッピーエンド(一人勝ち) それからグラーニアの思惑通り宴が開かれた後、様々な不幸が重なり、ディルムッドはフィンによって謀殺されてしまうのでした。 夫の死をグラーニアは嘆き、自分の子供達にフィンのことを父の仇だと教えて育てます。 ――が、しかし、グラーニアの心は悲しみに苛まれながら生きられる程、強くは出来ていませんでした。 時間の経過と共に悲しみは薄れ始め、フィンのグラーニアに対する穏やかな態度も相俟って、彼への激情は日に日に和らいでいきます。 そして、なんとなんと遂にグラーニアは子供達を仇の筈のフィンと和解させ、よりにもよってフィンの花嫁として迎え入れられることが決定するのでした。 この衝撃の出来事に、それまで夫を失ったことに対して同情ムードだったフィアナ騎士達も怒り心頭。 ミコルタでの宴の時とは打って変わり、 「フィン・マックールも分の悪い取引をしたものだ。ディルムッドはあんな女百人よりも価値があったものを」 「ファック! 何て貞節のない女だ! 大将、こいつは鎖で繋いでおいた方が身の為だぜ!」 と祝福の欠片もない言葉で花嫁を迎え入れたのでした。 こうして、あれだけ好き放題やらかした割にグラーニアは幸せな余生を送ることになります。 一説には二度と男をたぶらかさないようにフィンと結婚した後に人目のつかない場所に隔離されたり、夫の死のショックで息絶えたりという話はありますが、 前者は色々やらかした割にはお釣りのくる待遇ですし、後者に関してはぶっちゃけマイナーでしかも夫の後を追って同じ墓に埋葬されるという展開は アルスターサイクルの「ノイシュとディアドラ」の方が有名なのは否めません。 (しかも向こうは2本のイチイの木が墓から生えて結びつき、二度と離せなくなるというおまけ演出付き) さて、ここまでの説明ではグラーニア姫はとんでもない奴という印象しか残りませんが、一応良いところも存在します。 追手を振り切って無事帰ってきたディルムッドを見て、泣いて喜んだり、失神する程舞い上がったりしますし、オインガスの義理の息子への愛情に納得して ディルムッドの遺体を潔く譲り渡したりしています。 更には、フィンの策略で死地に向かおうとするディルムッドに対して的確な助言をすることもありました。(*1) また、某書籍ではこういったグラーニアの姿を純粋でひたむきと評しています。 現代の価値観で見れば「頭、大丈夫?」と言われかねませんが、作中でもディルムッドを殺すことで頭がいっぱいなフィンはともかく、 逃避行の経緯を知る筈のフィアナ騎士達はディルムッドに同情こそすれど、フィンと結婚するまではグラーニアに対しての非難の場面は一切ありませんし、 コルマク上王も和解の時に「娘を連れ去った奴と和解なんてとんでもない話だが」と言っているので(とんでもないのはあなたの娘さんですよ)、 当時の価値観、または神話の中では割と反感を買わない行為なのかもしれません。(逃避行中の所業を彼等が知らないだけとも言えますが……) また、当時のケルト社会では、未亡人が一人で生きていけるほど余裕はなく、再婚する以外に生活していく道がなかったという事情も鑑みるべきでしょう。 ちなみに、このグラ―ニア(Grania)の語源は「Granna(醜い者、醜悪)」という意味だから、悪役として設定されている… という説もあります。『ケルト事典』(ベルンハルト・マイヤー著)が採っている説はこちらです。 しかし、どちらかと言えばこの名前の読みは「Grain(太陽)」に近く、『ケルト文化事典』(ジャン・マルカル著)ではそちらの説をとっています。 冒頭にある結婚式からの逃避行の経緯も、落ち込むフィンを案じた者達がどうにか良い妃を娶らせてフィンの心の傷を癒そうとした挙句、 「フィンの若い息子が結婚の相手だ」とグラ―ニアに嘘をついて連れてきたことが原因、とする逸話もあります。 時代と共に価値観も移り行くため、これだ、と断定するのも難しいものです。 「追記・修正することを貴方のゲッシュとします。これを破れば貴方には死よりも恐ろしい運命が待ち受けることでしょう」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 資料によっては悪女と書かれてるんだっけ -- 名無しさん (2016-08-28 22 49 44) ディアリンさんの千里眼は未来が見えるようなもんじゃないのかも -- 名無しさん (2016-08-28 23 03 13) ↑×2 資料によってバラバラ婚約の件も「そもそもフィンの"息子"が婚約相手だ。という詐欺に遭って連れて来られた」とするものもある -- 名無しさん (2016-08-28 23 25 52) オシーンが話を持ってきたんで、グラニアが勝手にオシーンが結婚を申し込んできたと勘違いしてたってのもあるな。 -- 名無しさん (2016-08-28 23 54 58) ケルトの女は怖い -- 名無しさん (2016-08-29 11 33 43) 素晴らしい記事だったが元の物語を書いた人どういう思考してるんだろう…「こんなの普通じゃ考えられない!」 -- 名無しさん (2016-08-29 12 36 07) ↑本文中にもあるように価値観は移り変わるからしゃーない。たぶん当時は最高にハイセンスだったんだ、現代まで残るくらいだし それにしてもゲッシュがひどい、制約して力を授かる、は分かるけど。はいこれ今からおまえのゲッシュねー破ったら不名誉だぞとかなんの呪いだw -- 名無しさん (2016-08-29 12 48 48) クーフーリンが死んだのもゲッシュ破らされたのが遠因だっけ。制約によって力を授かるってのはH×Hの念能力の設定とか見るに現在の創作にも受け継がれてる発想だけど、ゲッシュはこの記事見る限り他人から押し付け可能っぽく見えて理不尽感が… -- 名無しさん (2016-08-29 13 02 08) 地雷女と言われる女性は数いれど(失礼)、ミサイル女と言われる女性は、この人くらいじゃないのだろうか。 -- 名無しさん (2016-08-29 13 19 09) 常に死や厳しい自然と隣り合わせで、戦いとはまた違う人生を全力で生きるケルトの女って感じかな。 -- 名無しさん (2016-08-29 20 12 27) 逆に、ケルト神話で「いい女」って誰だ。 -- 名無しさん (2016-08-29 20 38 39) 若く美しく、王族として婚姻も受けるが自分の意思を貫く。夫が死んでも子供達の為に仇に嫁ぐ。戦いに生きるケルトの戦士が求める理想の女だな〜(棒 -- 名無しさん (2016-08-29 20 55 50) ↑2クー・フーリンの奥さんのエメル姫とかじゃないかな。最後の最後まで夫と共にあったし、コンラ君が来たときは女のカンで全力で止めにかかったし。 -- 名無しさん (2016-08-29 22 22 40) あくまで敵としてクーフーリンを破滅させたメイヴと比べると・・・確かに「醜悪」だ -- 名無しさん (2016-08-30 00 25 15) ディルムッドの件でフィン、孫のオスカとも関係最悪になってるしな、本当ミサイル級、曰く「ディルムッド見殺しにするならてめぇぶちころすぞ」、(自分が致命傷負った時)「お前なんぞに泣いてもらおうと思わん、どのつら下げて泣いてるの?」てかめたくそ言われてる -- 名無しさん (2016-08-30 04 21 27) ランサーさんは生前から女難だったんだな -- 名無しさん (2016-08-30 05 05 52) 解釈次第で同情の余地はあると思うんじゃが、どうにも劇中の役回りがな……まあ、名前の意味が意味だし、破滅の舞台装置の役割を背負わされたキャラクターな感じ -- 名無しさん (2016-08-31 14 28 46) シャーヴァンとの話はロードスのvs魔神王を思い出した。ほぼ不死身の巨人を倒すとかすごいが、そこ褒められもディルさん嬉しくないだろうなぁ -- 名無しさん (2016-08-31 15 39 52) 基本HIDOI話なんだけど、皮肉とユーモア混じる書き方でどこか楽しく読める良記事 -- 名無しさん (2016-10-23 22 23 39) 同情の余地がなくもない部分はいくつかあるが…同情の余地が全くない部分もまた多数あるからな… -- 名無しさん (2016-10-23 22 36 00) 名前の所に書籍名あるの地味にありがたい -- 名無しさん (2017-01-06 19 15 38) メイヴさんクラスのスーパーケルトビッチじゃないでスカやダー -- 名無しさん (2017-02-23 00 16 16) フィンと再婚した際の団員たちの暴言が、Fate世界のクー・フー・リンとエルメロイII世が再現ドラマでそういう台詞を言っているようにしか思えないのは何故だろう?w -- 名無しさん (2017-05-07 05 28 26) 最終的には一人勝ちしてる当たり頭はいいと思う。倫理観は薄いけど女を武器に利益を求めれる悪い賢女だったのではないかという妄想 -- 名無しさん (2017-06-22 14 24 16) とりあえずディルムッドがイケメンすぎることが分かった。 -- 名無しさん (2017-06-22 15 45 30) ライブアライブのアリシアを思い出した -- 名無しさん (2017-09-14 05 42 30) メイヴは報い受けてるからまだいいけどこいつはなぁ・・・ -- 名無しさん (2017-09-14 10 02 05) 「醜い」と「太陽」……つまり『どす黒く燃える太陽』的キャラか! -- 名無しさん (2018-06-21 09 11 04) 「純粋でひたむき」それ一番あかんヤツぅ!(ポル・ポト方面を見ながら) -- 名無しさん (2018-06-21 12 45 59) コルマク上王が和解の時に「娘を連れ去った奴と和解なんてとんでもない話だが」って言っているのはよく事情を知らなくてディルムッドが主犯だと思っいこんでいたからじゃないか? -- 名無しさん (2018-06-21 19 00 02) ある意味メイヴよりひどい、核ミサイル女 -- 名無しさん (2020-12-17 20 34 52) 名前 コメント